「エフォートレス思考」を読んで僕自身の中で「これは」と思ったことをまとめました。
ちなみに、僕は前作にあたる「エッセンシャル思考」を読む前にこちらを読んだのですが、エフォートレス思考単体でも十分勉強になりました。
必ずしも順番に読む必要はないと思いますが、気になる方はエッセンシャル思考も合わせてどうぞ。
- エフォートレス思考を読んでの学び
- エフォートレス思考とは
- ENJOY:遊び我慢を楽しいに変える
- RELEASE:解放 頭の中の不用品を手放す
- REST:休息 休みで脳をリセットする
- NOTICE:集中 今、この瞬間にフォーカスする
- DEFINE:目標 ゴールを明確にイメージする
- START:発動 初めの一歩を身軽に踏み出す
- SIMPLIFY:削減 手順を限界まで減らす
- PROGRESS:前進 良い失敗を積み重ねる
- PACE:上限 早く着くためにゆっくり進む
- LEARN:学習 一生モノの知識を身に付ける
- LIFT:強化 一番シンプルに伝える
- AUTOMATE:自動化 勝手に回る仕組みを作る
- TRUST:信頼 不振のコストを削減する
- PREVENT:予防 問題が起こる前に解決する
- まとめ
エフォートレス思考を読んでの学び
エフォートレス思考とは
問題に対するアプローチを180度逆転させ、「どうすればもっと楽になるだろう?」と考えるアプローチ
ENJOY:遊び我慢を楽しいに変える
◆ 「重要なことは楽しくない」と考えるのをやめる
・楽しくないことはどんどん後回しになり、実行されなくなる
・後ろめたさから楽しい遊びが逆に心を重くする
◆ 習慣→儀式に変えてみる
・習慣は結果が出るまで時間がかかり少し難しい
・儀式は「どのようにやるか」にフォーカスしたものであり、タスクそのものを楽しみに変える
RELEASE:解放 頭の中の不用品を手放す
◆ 「不足思考」をやめ、「充足思考」に切り替える
・不満を言い続けているうちに頭の中に無価値なごみが溜まり、自由に使えるスペースが減っていく
・足りないものに目を向けると今あるものが見えなくなる
・今あるものに目を向ければ足りないものが手に入る
・感謝の力で正のスパイラルを生む
→相手の良いところを見つける努力をする
→「1つ不満を抱いたら1つ感謝する」のルール
◆ネガティブな感情を解雇する
・エネルギーを過去に向けるのではなく、未来のために手放すことを選ぶ
→そもそも、怒りはあまり良い働きをしない
・誰かに苦しめられた過去は、その「過去でさえ」起こっていなければ「今の自分」はなかったのではないか?
→過去の辛かった出来事も楽しかった出来事も、そのすべてが今の自分を形作っている
・どんな深く大きな怒りや恨みでも、手放すことが可能である
REST:休息 休みで脳をリセットする
◆ 疲れているときは体のリズムにあらがわずに休む
・昼寝は睡眠負債に打ち勝つための秘密兵器
・90分間の昼寝で8時間の睡眠と同程度の学習能力向上が見られたケースも
→効率的な昼寝の仕方
① 疲れて集中力が低下してくる時間帯を選ぶ
② アイマスクやイヤホンなどで暗く静かな環境を作る
③ 起きたい時間にアラームをセットする
④ 昼寝をする時は他のことは考えず、「起きたらもっと効率的に仕事できる」と考える
NOTICE:集中 今、この瞬間にフォーカスする
◆ エフォートレスな精神とは、大量な情報やノイズの中にありながら今やるべきことにのみ集中している状態である
・難しいのは...
→「聞く」ことではなく、「聞きながらその他のことを考えない」こと
→「その場に」いながら「過去の出来事や未来の予定を考えない」こと
→「雑多な情報」を無視して「見るべきものだけ」を見ること
・エフォートレスな精神の手に入れ方
① 静かな場を準備する
② 体の力を抜き、楽な姿勢を取る
③ 無理に考えを抑えようとはせず、自然に考えがやってきて去っていくのを感じる
④ 嫌な人やことが浮かんだら「許します」と呟き、心を開放する
⑤ 過去に感じた感謝をあたかも今それを再体験しているかのようにイメージする
◆ ただ「そこに人がいる」ことにはとてつもない力がある
・相手に全力で寄り添い相手の話に傾聴することで、相手は心の中の自分なりの答えを出すことができる
DEFINE:目標 ゴールを明確にイメージする
◆ ゴールを思い描く・決める
・コストとリターンが逆転するちょうど手前を「完成」とし、そこにたどり着いたら潔く終わりにする
・これからタスクを行うときは、最初に1分間だけ目を閉じて作業が完了した時のイメージを思い浮かべる
◆ 今日の完了リストを作る
・リストには「これを終わらせないと心配で夜も眠れない」というタスクのみを入れる
START:発動 初めの一歩を身軽に踏み出す
◆ MVP(実用最小限の製品)を作る
・最小限の努力で顧客の反応を最大限に知ることのできるバージョンを作る
◆ まずは最初の1歩を踏み出してみる
・その後にマイクロバースト(10分程度の強い集中力の高まり)がやってくる
・「今」として体感される時間はおよそ「2.5秒」であり、その小さな積み重ねで「ゴールに近づく」のか「無意味な時間を積み重ねる」のかが決まる
SIMPLIFY:削減 手順を限界まで減らす
◆ どんなに小さな1歩も、0歩よりは煩雑である
・タスクを完了するために最低限必要なステップを考える
◆ 成功したいならまず終わらせる
・必要以上の努力は誰のためにもならない
PROGRESS:前進 良い失敗を積み重ねる
◆ 完璧を目指さず小さな失敗を積み重ねる
・完璧主義の人は「ゴミ」から始めるというやり方に抵抗があり、あらゆるプロセスで高い完成度を求めがちになってしまうが、現実的ではないし生産的でもでない
・重要なことを無理なく進めるためには「学習サイズの失敗」を繰り返し、完璧すぎという不条理なプレッシャーから解放されるべき
・製品の初リリースについていえば「不完全こそが完璧」である
PACE:上限 早く着くためにゆっくり進む
◆ 作業に下限値と上限値を設け、必ずその範囲内に収まるようにする
・例えば読書では...
下限値:1日に5ページ以上読む
上限値:1日に31ページ以上は読まない
LEARN:学習 一生モノの知識を身に付ける
◆ 読書はこの世で最もレバレッジの高い活動である
・読書から最大限の成果を得る原則は3つ
① 「リンディ効果」を活用する
→本の寿命はその本の年齢に比例する。つまり、本が古ければ古いほど、その本の内容/知識が将来にわたって生き残る可能性が高い
② ただ読了を増やすだけではなく、本に心から没頭する
③ 読了後、本から学んだ言葉を自分の言葉で要約する
→本の要約によって情報が理解になり、理解が独自の知識に変わる
LIFT:強化 一番シンプルに伝える
◆ 広範囲に影響を与えたい時には、「人に教えること」がきわめてハイレバレッジな戦略になる
・良いストーリーは、聴衆をその場で教師に変えることができる
・自分が学んだ内容は、人に教えて初めて本当に理解することができる
・人に教える時にはすべてを教えようとせず、もっとも重要なメッセージを明確にし、それを単純化して誤解されにくいものにする
AUTOMATE:自動化 勝手に回る仕組みを作る
◆ 重要なことは自動化する
まずは自分の生活や仕事の中で手間がかかっている部分を見つけ、それが自動化できないかを考える
◆ 重要なことを自動化するためには、ローテクなやり方で行う
・緊急時のチェックリスト
・カレンダーのリマインダー
・一日のタスクリストとその優先順位
・ミーティング時のアジェンダやプレゼン時のタイムテーブル
TRUST:信頼 不振のコストを削減する
◆ 人間における「信頼」にはさまざまなメリットがある
・素早く仕事を分担できる
・問題発生時に率直に話し合うことができる
・貴重な情報を独占せず共有できる
・気軽に質問ができる
・意思決定の質とスピードが上がり、政治的な争いが減る
・一緒に働く経験を楽しむことができる
・最優先の仕事にエネルギーを集中できる
◆ 信頼を計る3つの基準
・3つの「I」の法則
① 誠実さ:Integrity
② 知性 :Inteligence
③ 自発性:Initiative
PREVENT:予防 問題が起こる前に解決する
◆ 時間管理のロングテールを意識する
・人は問題を解決するよりもごまかす方が楽なのを分かっているので、つい問題を我慢して解決を先延ばしにしてしまう
→これを解決するために、自分自身に次の3つの問いかけをしてみる
① 自分を何度もイライラさせる問題は?
② その問題を放置した場合の年間コストはどれくらいか?
③ 解決するために数分で出来る次のステップは何か?
・人生や仕事において繰り返し起こる問題やフラストレーションは、枝葉を切る(暫定的な対処)ではなく、根を叩く(根本的解決)
まとめ
最後に、この本の中で個人的に一番心に響いたエピローグでの作者の言葉を紹介して終わりにしたいと思います。
あなたの人生に何が起こったとしても。
「Epilogue | エフォートレス思考を生きる」
苦難や痛みがどんなに大きかったとしても。
いま何をすべきかを選択するあなたの力に比べれば、それらはまったく瑣末なことだ。
(中略)
その途上にどんな困難が待ち受けていようとも、あなたはいつだって、よりシンプルで簡単な道を選ぶことができるのだ。
◆ シリーズ1作目
◆ シリーズ2作目